1 過払金返還請求とは

利息制限法(※)を超える利息を払 う契約をしている貸金業者の場合、支払った利息のうち利息制限法を超える部分を元金の返済に充ててゆく、という計算(「引直し計算」といいます)をする と、借金額が減ります。取引が長いと、借金額が減るどころか引直し計算で借金がゼロになった時点以降も返済を続けていたという状態になっていることがあり ます。このような場合、本来払う必要のなかったお金を返すよう業者に請求することができ、これを「過払金返還請求」といいます。 ※利息制限法については、任意整理」をご覧ください。

2  過払金返還請求には2種類ある

過払金返還請求は、大きく次のふたつに分けられます。

(1)
借金が残っている場合の過払金返還請求
業者と契約した利率(「約定利率」といいます)では借金が残っているけれども、利息制限法の利率で計算をし直すと、借金がゼロになった時点以降も返済を続けていた場合は、過払金返還請求ができます。
通常、取引が7~8年以上ある場合は過払金が発生している可能性が高いといえるでしょう(※)。
※取引の仕方によっては5年程度で過払いになっている場合もあります。一方、10年以上取引があるのに、過払いになっていない場合もあります。
たとえば、最近になって借入額が増加したような場合です。
(2)
借金を払い終わった後の過払金返還請求
かつて利息の高い業者と取引していたけれども、完済(完全に返済することです)してしまい、現在は借金がないという場合です。
こういう場合、計算をし直すと必ず()過払いになっています。
通常、完済してから10年を超えていなければ、過払金返還請求ができます。 (完済後10年を超える年月が経っていても過払金返還請求はできますが、多くの業者は消滅時効を請求すると思います)。 途中で利率を低くしてもらったり、利息を免除してもらったりしていると、過払いになっていないこともあります。

3 「 過払金 」という言葉

「過払金」とは払いすぎたお金のことです。
しかし、通常、「過払金」という場合、「払いすぎたお金」であり、かつ「返還を請求できるお金」のことをさします。
たとえば、現在、約定利率による借金が50万円あり、払いすぎた利息が40万円だったとしましょう。この場合、借金50万円はそのままにして、40万円を返せと主張することには無理があるでしょう。 このような場合、通常、借金額は50万円ではなく、10万円だということを主張できるまでです。
一方、約定利率による借金が50万円あり、払いすぎた利息が60万円だったとしましょう。この場合は、10万円が「過払金」であり、この返還を請求することができます。
なお、上記はわかりやすくするためにきわめて単純化した話ですので、実際の計算はこれとは違うことがあります。

4 過払金返還請求の問題点

過払金返還請求をめぐる状況はめまぐるしく変化しています。いくつかの問題点を例として挙げておきます。

(1)
たとえば取引が全体で10年間あるけれども、途中何度か完済している場合、業者は、完済の前後で取引が別々だと主張してくることがあります。
10年間の取引をひとつの取引として計算した場合より、別々に計算したほうが過払金の額は少なくなるからです。別々に計算すると借金が残ることもあります。
(2)
業者が取引が別々だと主張し、ある取引が終了してから10年超経っている場合、その取引で発生した過払金については消滅時効を主張することがあります。
この主張を受け入れると過払金の額が減り、場合によっては借金が残ります。
(3)
通常、過払金の消滅時効は、取引が終了してから10年を超えた場合に主張できると考えられていますが、業者によっては、過払金が発生して10年超経っている場合、その過払金について時効消滅を主張することがあります。

5 その他

過払金返還請求の費用については「費用」のページをご覧ください。
また、その他ご質問・ご相談等ありましたら、お気軽にお問い合わせください。